-
2026年01月01日
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。
昨年を振り返りますと、長引く物価の高騰は依然として私たちの生活と経営に重くのしかかっています。私はこの一年、市内の中小企業の経営者と膝を突き合わせ、「価格転嫁」と「賃上げ」がいかに困難な状況にあるか、その現実を検証してまいりました。働く現場には、自助努力だけでは限界に近い苦しみがあることを痛感しました。
原材料やエネルギーコストの上昇に対し、各企業におかれましては適正な価格転嫁へ向けた懸命な努力を続けておられることと存じます。
しかしながら、その必要性が社会全体へ十分に浸透しきったとは言い難く、コスト負担と価格設定の狭間で、依然として厳しい舵取りを迫られているのが実情ではないでしょうか。
また、地域の根幹をなす人口問題に目を向けますと、事態は予断を許しません。
鳥取市の「人口ビジョン」において、2025年の将来展望は当初18万2千人台(182,777人)が見込まれておりました。しかし、昨年12月中の実数は「177,200人」となりました。
減少傾向そのものは予測の範囲内とはいえ、目標を大きく下回るペースで人口減少が進んでいるこの現実を、私たちは直視しなければなりません。労働力の確保は、もはや「課題」ではなく、事業存続にかかわる「危機」となっております。
しかし、将来展望は、悲観ばかりではありません。この難局を打破する光もまた、確実に強まっています。
昨年は、人工知能(AI)の実用化が飛躍的に進んだ年でもありました。これまで「未来の技術」であったAIは、いまや業務効率化や付加価値の創出に欠かせない「現場のパートナー」として浸透しつつあります。
人口が減りゆく社会においては、
従来の「人海戦術」や「過度な価格競争」は
もはや通用しません。限られた人員でいかに生産性を高めるか。AIをはじめとするテクノロジーを大胆に取り入れ、
知恵と工夫で「稼ぐ力」を強化することこそが、この局面を突破する唯一の道です。
2026年、私たちは「変化」について議論する段階を終え、
それを「実装」する段階にいます。
地域の企業がお互いに手を取り合い、最新の技術を味方につけ、質の高い成長を目指して共創する。その先にこそ、
真の豊かさが拓けると私は確信しております。
本年が皆様にとって、変革の実を結ぶ飛躍の年となりますことを祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。
本年も引き続き、よろしくお願いいたします。令和8年 正月朔
加嶋 辰史